出張の多い男性から、「あそこは朝食がうまいよ」などという話を聞くことがある。
旅先で泊まるホテルを探す時。朝食がうまいだとか、温泉があるだとか、何かひとつ、いいなと思う点を見つけたくなる。
私は、温泉の有無で決めることが多い。なんでもいいから、温泉に入りたいのだ。
こんな風に、「ホテル」だとか「レストラン」だとか、大きなくくりの中で何かひとつを探す場合、「コレ」というポイントを人は見つける。
温泉の有無でもいい、料理の美味しさでもいい、清潔さでもいい、海が近いでもいい、おもてなしの質でも何でもいい。
何かひとつ。
上記全てを兼ね備えるところもあるだろうが、それ相応の金額としてそれらは反映される。一泊100万円200万円と出せる人はいいが、たいていはそうじゃない。
「妥協」という言い方もできるかもしれない。だけど私はそうは思わない。何かをあきらめるのではなく、何かひとつを選ぶのだ。
消費者側として見る場合はそうだが、これを「提供する側」として考えた時、あなたの「何かひとつ」は何だろうか?
何かひとつが先にあって、それから二つ目、三つ目が生まれる。
あなたの「何かひとつ」は何ですか?
ホテルのレストランで朝食をとりながら、窓の外が明るくなるのを見届ける。
「おはよう、日本!」
思わず心の中でそう叫び、こんなことを考えました。